沿革・創業物語

沿革

 1950年10月 大阪市にて勝見美化学研究所 発足
1958年10月 株式会社ノーベル化粧品本舗創業
1959年4月 ノーベル化学宏業株式会社設立
1965年4月 八尾市に移転 本社社屋竣工
1987年1月 現本社社屋完成
 2004年11月 新居浜工場完成

創業物語

昭和25年、創業者である勝見 公俊はその頃、近畿大学の研究室に居た。物づくりが好きで人の喜ぶ笑顔が好きだった青年は、当時珍しかった独自のポマードの作り方を覚えた。その頃、化粧品会社の社員募集が有り直感的に自分の作ったポマードを持参し、プレゼンテーション。興味を持ってもらえた勝見はすぐに採用される。1年ほど勤務した化粧品会社で、化粧品の製造工程や品質管理を持ち前の探究心で、現場に幾度と無く足を運び、目で見て覚えた。その経験と知識を元に試行錯誤を重ね、独自の化粧品に取組み、製品化を実現させた。

 

昭和25年10月には、ノーベル化学宏業の前身である「勝見美化学研究所」を発足。ミッシー化粧品の商標を得ることで独自の製品を売り込む。尼崎の「乙女屋」を皮切りに持ち前のバイタリティでドンドン営業範囲を広げていった。化粧品会社での研究、独自開発の商品の商い、学生生活と充実した日々を送り、28年3月には近畿大学を卒業。在学中にお世話になった教授とともにその道は大きく開かれていった。 

 

昭和30年、心斎橋「東京堂」、京都河原町「京都薬品」、道修町「サカエ薬品」(サカエ薬品は後にスーパーダイエー千林となり、スーパーマーケットの始まりと成る)などと取引を進め、規模を拡大。昭和33年株式会社ノーベル化粧品本舗として組織が拡大するとともに組織変更。昭和34年4月には、商いは多角化され現在のノーベル化学宏業株式会社として、大阪から地方へと営業範囲を拡大していく。東京、九州、四国、中国地方などの高等学校卒業者の新卒の女性スタッフを積極的に採用し、美容部員として日本各地の化粧品店へ派遣をするようになり、ノーベル化学の商品はその地位とファンを確立させていく。

 

特にこの頃力を入れていたのが、東海地方。静岡に拠点を構え、名古屋、掛川、磐田などに出張所を置き、美容部員を派遣していった。美容部員は総勢で約120名に上り、学生ベンチャーでスタートした青年は大きな産業を作るまでに至った。しかし、昭和35年ごろから高度成長期に入り、化粧品メーカーは大手が台頭し始め、強かった美容部員の獲得が困難になり始め、直接販売で支持を得てきたノーベル化学宏業は、経営方針の転換を迫られるようになった。昭和55年、直接販売からの抜本的な経営方針の転換を行なう。優れた商品力と価値の提案力には自信があったノーベル化学宏業は、化粧品受託工場へとその軸足を変更する。

 

顧客の声を聞く姿勢を持ち続けるその精神と、自分自身で使ってみて良い商品。顧客目線での商品づくり、難しいものでも取り組む姿勢は、OEM業界でも珍しく、多くの支持を得ることになり、現在のノーベル化学宏業の事業スタイルとなった。ノーベル化学宏業はこの起業家スピリッツと良い物づくり、顧客の目線に立つことを今もなお貫き、困難な商品づくりにも果敢に取り組む企業となっている。